その後の グリンデルワルトは・・・その2

たくさんの「賛同意見」を頂いていますが、中には少々筋違いのご意見もあるようです。
頂いたご意見に対しては、弊社の方からは何も申しておりませんが、この場を借りて少し訂正させて頂きたく思います。
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ご意見の中には、客引き以外の事柄、例えば、「日本人が多い」「私は団体旅行はしない」「店員も店員だが、客も客だ」
など、さまざまなご意見があります。

弊社が、C店に対して「反対運動」を行なっているのは、
1)日本人店員が多すぎる
2)日本人店員の態度がよくない
3)グリンデルワルトは日本人だらけだ
4)グリンデルワルトには風情がない      
などの理由ではありません。
理由は、たった1つ。
C店が、駅構内で行なう「客引き行為」にあります。
C店が、これさえしなければ、弊社は何も言うつもりはありません。
C店に日本人店員がたくさん居ようと、添乗員やガイドたちにコミッションを支払おうと、日本人の団体客がゾロゾロと
C店に入って行こうと、日本人店員の態度が悪くても、それは、C店の経営方針であり、C店と添乗員、旅行会社や
ガイドとの間の問題であり、弊社には関係がありません。

ですので、これだけは誤解なさらないで頂きたいと思います。
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ご意見の中にある、
「お店の名前を公表することは出来ないのですか?」ですが、
C店のオーナーは、常に弁護士を使い、さまざまな事柄に関しても、法律を盾に動いているようです。
役場の会議室で全員での話し合いでも、弁護士を連れて来ていました。
ですので、C店の店の名前を公表すると、すぐに「法律では営業妨害に当たる」という感じで訴えてきそうです。(笑)
(その割には、役場が決めた条例には従わず、これを守っていませんが。。。)
しかも、弊社のこの「反対運動」のページも知っていますから、今頃、またこれを読んでいることでしょう。

「その客引きをしている日本人たちは、ちゃんと滞在許可を取得しているのでしょうか?」ですが、
スイスでは、もちろん労働許可なくして働く事はできませんので、本来は正式に労働許可を得て、働いていると思います。
ただ、同じチェーンのお土産屋(時計店)で、こんなに多くの日本人の労働許可が取れるものかどうか、ちょっと不思議な
気もします。

「スイスが好きで働いているのなら、そんなこと(注:客引きのこと)はできないと思います。」ですが、
働いている日本人の店員たちは、日本の就職情報誌(特に女性の)で募集記事を見て、応募して来ているようです。
もちろん、「スイスが好きで、スイスで、海外で働いて見たい!」という希望を持って、来るのでしょうが、しかし、その
仕事は客引きですからね。(店内での販売業ももちろん、あるとは思いますが)
また、研修などの時間はないようですから、あまり商品知識もなく、ただ客が日本人だから働いているようなものでは
ないでしょうか?(第3者としての観測ですが)
しかも、働けるシーズンは半年間のみ(季節労働ビザの場合)ですから、ちょっと現地での生活を経験すれば、それで
終わりという子が多いようです。
客引き行為が嫌ならお店を止めればそれで済むことで、いちいちオーナーに掛け合うことはしないでしょう。
もし、意見でもすれば「お前はクビだ!」で、別の日本人店員を募集すればいいことですからね。

私としては、この賛同書に、このC店で働いた経験のある方からのメッセージも期待して待っているのですが、残念ながら
今までにご本人からのお便り、苦情、その他はもらったり、聞いたしたことがありません。
(うわさでは、いろいろと聞くのですが)
ですので、もし、これをお読みになった、C店で働いた経験のある方は、ぜひ弊社にメールをください。
やはり、内情を知りたいですからね。(笑)
***
私は、20歳の時に初めてグリンデルワルトに来ました。もう、今から28年も前のことになります。貧乏旅行中だったので
ユースホステルに3泊し、アイガー北壁を見て感動しました。お金がなかったので、電車賃の高かったユングフラウヨッホ
さえ行けませんでした。(今では、1200回以上は、もう行きましたが。笑)
そして、「いつか、ここに住みたい!」と、強く心に誓ったのです。
その後、何度となくやってきては、大好きなグリンデルワルトが、ますます大好きになって行きました。
当時は、日本人観光客の姿も少なく、ましてグリンデルワルトに宿泊するツアーなんて、ほとんどありませんでした。

私は、賛同書を書いてくださった方々と同様に、いや、もっともっと強くグリンデルワルトが好きで、愛している日本人の
一人でもあります。
今回のこの「賛同書」を見ていると、情けないというか、悲しいというか、「こんなことやってていいのだろうか?」と自分
自身に問いかけることが多いです。
賛同書には、
「駅に着いた途端、土産物屋からの客引きに出会うことを想像すると、憂鬱な気分になります。」
「お知らせのような日本の観光地のようなありさまでは幻滅してしまいます。もし、そうなら、日本人の少ない地域を行き
先に選んでしまいます。」
「グリンデルワルトの町は、残念ながら確実に退廃しています。」
「今年は、静かなグリンデルワルトを久しぶりに訪ねたいと計画中ですが、やや興ざめです。」
「 個人旅行では、本当のグリンデルワルトの魅力を知らないまま敬遠してしまう人も、増えているようです。
オンシーズンには行かないという人もいます。

来月、グリンデルワルトに2泊するのですが、なんだか残念なことを聞いてしまったと感じています。
友達と、またあの素適な所に行けるんだとワクワクしていたのに。」
「この夏の休暇を利用してグリンデルワルトを訪れようと考えていたのですが、大型土産物店の記事を読み、がっかり
してしまいました。

今月、団体ツアーでグリンデルワルトへ行くのですが、客引きがあるかと思うと憂鬱です。」
などなど。

「これからスイス、グリンデルワルトへ行こう!」と、期待に胸を膨らませている旅行者の方々の気持ちを一片に崩している
ような、大変、嫌な気分です。
私たちの仕事は、スイスやグリンデルワルトを宣伝して、1人でも多くの日本人に来て頂くことです。
そのために、長年大好きなグリンデルワルトに住んで、働いて来ましたし、1年に1〜3回も日本にもセールス(宣伝)に
観光局長と一緒に行っています。
なのに、、、、、。旅行者の期待を裏切るような発言、情報を与えても良いのだろうか?と、思うのです。
しかし、同じ賛同書にも、
「本当にスイスが好きで、自然が大好きで、心からスイスを愛している人達だけに居て欲しいのに。。。。。」
「今でも「一番好きな国は?」と聞かれれば「スイス」と答え、その中でも最も大好きな地区が、ユングフラウ地方であり、
グリンデルワルトなのです。」
「これから何年たっても綺麗なグリンデルワルトであって欲しいと思います。」
「グリンデルワルトの素晴らしい雰囲気が、一握りの心無い人の心無い行為によって台無しになってしまうようなことが
ないことを願っています」
「予定している次回の夏の滞在も回りの風景に溶け込んだユッタリした雰囲気のグリンデルワルトであって欲しいと思い
ます。」
「今後もグリンデルワルトには何度も訪れたいと思っています。」
「素朴なグリンデルワルトが永遠に続くことを願っています。」
「いつまでも、美しい山、湖、街並み、そして暖かな人々と出会えるグリンデルワルトであって欲しいです。」
「いつまでもグリンデルワルトは、グリンデルワルトのまま、昔からの伝統と、文化などを守っていただき、多くの訪れる
人たちに、そのよさを伝えて欲しいと思います。」

などなど、グリンデルワルトを好きで、心から想ってくれている方々がいるし、そういう方々ががっかりしないように、やはり、
この客引きの件は知らせる必要があり、それを反対してゆかねばならないんだと、強く思うのです。

グリンデルワルト日本語観光案内所

所長 : 安東 一郎


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